簡易な小説1−5

ハコがアームの先端からツールを取り出して鍵穴に差し込むと、ガチャガチャと何度か試行した後。ガチャリと開いた音はした。
そうすると扉は少女がを押したわけでもな
いのにキキーと音を立てて開いた。
「ねぇ、ハコどうして勝手に開いたんだろう?」
少女の疑問はもっともだった。
鍵が開いたからといって自動で扉が開くのはおかしいのだ。
扉は少女とアームを伸ばしたハコが合わさった背丈よりも高い扉である。
そんな高い扉が、何らかの動力機械がなくては開くはずがない。
つまり動力機械を動かすための電気か、油圧か、それとも水力か。
はたまた重力か。
何かが動作している証拠だった。
「でも、開いたから、行ってみるしかないよね」
キュルルととハコは応じた。
2 M よりもずっと大きい扉はすっかり開いて、その先を少女に見せていた。
トンネルのような通路が続いているようだ。
それも所々くねくねと曲がっていて先がずっとは見渡せない。
それに長らく開けていなかったのか、外からの風をヒュルルルと勢いよく吸い込んでいた。
吸い込んだ風は土埃を通路へと流し、少女の髪をバサバサと動かした。
それはまるで少女を招いているようにさえ思えた。
「少し怖いけどやっぱり行くしかないよね」
少女はその招いているような不気味さが怖く、尻込みした。
だが、元の道に戻るというのは現実的ではないということは分かっていた。
ハコもキュルルと頷いた後、アームを少女の腕へと伸ばし勇気づけるように掴んだ。
「そうだよね・・・よし行こう」
少女は決心するとハコと共に扉の奥へと歩き出した。
通路は薄暗く明かりはついていなかった。なのでハコのライトが頼りだった。
ハコはライトをつけるとその四角いボディで辺りを見渡した。
ガラクタがゴロゴロと落ちているというわけではなかった。
むしろ整理されたまま放置された、そんな印象だった。
通路の壁も特にひびが入っているわけではなかった。
電線が入っていると思われる PFパイプは通路の上部に付けられており、通路のどこまでも続くような長さと同じように伸びていた。
それにもかかわらず通路の照明はついていなかった。
電気が来ていないのか、それともそこまで手が回らなかったのかは分からないが、照明はついていない。
これほどうねうねとした長い通路で照明がなかったら危なくてしょうがない。
少女もそう思ったのか、壁に片手をついて慎重に歩いている。
「これどこまで有るんだろうね」
少女が疑問に思うのももっともだった。
長い通路がうねうねとしているだけでは人は住めるようなものではない。
なのに通路はずいぶん長く続いている気がする。
途中、通路の脇に扉があるわけでもない。
それに通路は上ったり下りたりしている。これではどこに行きたいのか分からない。
地下に行きたいのか、地上に行きたいのか。
はたまたどこにも行きたくないのか。
だが、とりあえず進むしか道はなかった。
それから30分ほどだろうか、少女とハコは歩いた。

長く続く通路に嫌気がさしていた時、色の変わった壁があった。
ハコはそれが気になりアームで突いてみると、ググっと動くような感じがした。
トゥルルルルルと鳴いて少女に知らせる。
「なにハコどうしたの?」
キュルルキュルルと鳴いてアームで壁を3回叩いた。
そうすると壁だと思われていた物が、ギシっと言って動いた。
「これもしかして出口!?」
少女はハコが押している壁を触り確かめる。
押すと確かに扉のようであった。
「これ押したら開くかな?」
少女は両手で押してみたがなかなか動かないなので体重を乗せた。
まるで相撲取りの稽古のように思いっきり何度も体当たりするかのように押した。
そうすると扉は少しずつ動き始め外へと開き始めた。
「えぃっえいえいっ」
掛け声とともにさらに押す。
そうすると扉は観念したかのようにグゥーンという低音を鳴らしながらゆっくりと開いた。
「やった開いたよハコ」
「キュルル」
ハコはアームの先に着いた小型ライトで中を照らした。
どうやら変な物はないようだ。
危ない物もない。
それに少し奥を見ると明かりがついて部屋があった。
「灯りだ、凄い灯りだよハコ」
少女はいつぶりかの明かりを見て思わず喜びの声を上げた。
それは随分久しく見ていない人の営みの灯だ。
この時点ではまだ人がいるか分からないが。
ハコと少女は灯りのする方へと進んだ。


作者あとがき

今回は扉を開けて長い通路をひたすら歩いて明かりが灯っている部屋を見つけた所で終わった。
口述筆記の何がいいかというと寝転がっていてもできるということだ。
まぁ風邪を引いたりして喉が枯れてしまったらできないけどな。
少女とハコはこれからどうなるのか、明かりがついた部屋に何があるのか、それは次回だ。
何もないのか、はたまた出会いがあるのかそれとも何か発見するのか、私自身この時点では決めていない。
何か漠然とアイデアはあるが、それを書いてしまったらネタバラシなってしまうから書かないでおく。
しかし11月になった寒いですな。
こんな寒い時期はこの時代の雰囲気もあって機動戦士ガンダムのワッケイン司令の言葉思い出す。
寒い時代とは思わんか。
・・・・戯れ言だ気にしないでくれ、作者が寒い時代と感じていても暖かい時代だと感じる人もいるだろう。

            
   それでは寒さに気をつけて、また。





























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